「命のそばにいるということ」 

看護プレーイングマネジャー、松岡

このたび、当施設のホームページが新しく生まれ変わるにあたり、ブログを書かせていただくことになりました、日々、入居者様の命と真正面から向き合う現場に立っています。

体調がすぐれず、食事が召し上がれない方。痰が絡み、むせ込みが強く、思うように口に運べない方。

理由は本当にさまざまです。

年齢を重ねた身体は、時に静かに、時に急に、その力を落としていきます。

本日は、点滴対応となった入居者様が多い一日でした。

食事を楽しみにしてこられた方々が、静かにベッドに横になり、細い血管から落ちる一滴一滴に命をつなぐ姿。

看護師として、「何が最善か」を考え続ける時間でもあります。

十分なのか。

これでよいのか。

もっとできることはないのか。

自問自答を繰り返しながら、それでも私たちは、その方の“今日”を守るために立っています。

そんな日の午後。

少し暖かくなってきた空気に誘われ、入居者様と外へ出ました。

庭先に、梅の花が咲いていました。

まだ風は冷たいのに、凛と咲くその姿。

普段は言葉がちぐはぐで、話があちらこちらへ飛んでしまう入居者様が、その花を見つめ、ぽつりと一言。「きれいだねぇ。」

その瞬間、胸がじんわりと熱くなりました。

辻褄が合わなくてもいい。

言葉が揺れてもいい。

“美しい”と感じる心は、確かにそこにある。

私たちが守っているのは、命だけではないのだと、あらためて思いました。

その方の中にある感情、記憶、そして、今この瞬間の心の動き。

点滴につながれていても、食事がとれなくても、その方はその方のまま、ちゃんと生きておられる。

梅の花を見つめるその横顔は、とても穏やかで、やさしくて、私の方が救われたような気持ちになりました。

医療の判断は、時に厳しく、現実的です。

けれど、この場所は「生活の場」です。

私たちは、命を支えながら、その人らしさを守り続けたい。

看護師として、現場に立つ者として、これからも迷いながらも、考え続け、向き合い続けます。

春は、もうすぐそこまで来ています。

梅の花のように、小さな“きれい”を大切にできる場所であり続けられるように。

これからも、どうぞよろしくお願いいたします。